2009年 11月初旬 写真をクリック → 拡大表示
「観光スポット訪問記」のトップへ
当サイト 「旅と犬と史跡巡りと」 のトップ頁へ
近江八景の一つ「堅田の落雁」で知られた浮御堂は琵琶湖上に突き出した仏堂。臨済宗大徳寺派の海門山満月寺の一部であり、平安中期に比叡山の恵心僧都源信が琵琶湖航行の安全と衆生の救済を祈って建立したのが起源とされる。比叡山から琵琶湖を眺めた夜毎に光が輝くのを訝って網で掬わせると1寸8分の阿弥陀像が現れた。恵心は千体の阿弥陀像を刻んで浮御堂を建てた、と伝わる。後に荒廃したが江戸時代に至って第115代の桜町天皇(在位1735〜1747年)により再建された。源信が刻んだ千体仏のうち丈六の阿弥陀如来は鎌倉時代に至って熊谷蓮生坊(頼朝の家臣・熊谷直実)が出家後に建立した粟生の光明寺(現在の長岡京市)に移され、阿弥陀堂に納められている。
桜町天皇再建による浮御堂は昭和9年(1934年)の室戸台風で倒壊し、昭和12年(1937年)に再建された。昭和57年(1982年)にも補修工事が行われている。本来の丸太に代わって湖底に打ち込まれたコンクリートのシートパイルが何とも味気ないが、これも時代の流れだろう。
境内の観音堂には重文の聖観音坐像が安置され、樹齢500年とされる松の巨木や数基の句碑も残されている。
鎖(じょう)あけて 月さし入れよ 浮御堂 ..... 松尾芭蕉
湖も この辺にして 鳥渡る ..... 高浜虚子
五月雨の 雨垂ばかり 浮御堂 ..... 阿波野青畝
拝観は8時〜17時、大人300円 無料駐車場完備 大津市本堅田1−16−18 0775−72−0455
浮御堂は湖水側から舟で眺めるのが正面とされる。実際には無理なので、寺門の手前から徒歩で右へ迂回し湖畔の公園から眺めるのがベストだ。わざわざ境内にまで入る必要もないし、観光客にも煩わされない。ただし、広い駐車場はあるが周辺の道路が狭いのでアプローチには要注意だ。
近江八景とは... 比良の暮雪 ・ 堅田の落雁 ・ 唐崎の夜雨 ・ 三井の晩鐘 ・ 粟津の晴嵐 ・ 瀬田の夕照 ・ 石山の秋月 ・ 矢橋帰帆

