栃木県25駅の中で 7番目に開業した駅   東山道 伊王野いおうの  

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【 行列する程じゃないけど、人気の蕎麦処・水車館と巨大な二連水車を併設した古い街道沿いの駅。】

地図
敷地の前を南北に走る国道294号(旧陸羽街道)は三蔵川から200m先で分岐する。
 
直進する本街道は緩やかな傾斜で国境の「境の明神」を過ぎ約21kmで白河市街地へ、右に折れた旧街道(県道76号)は11km北で低い峠(追分)を越え、白河の関跡(サイト内リンク・別窓)に至る。
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県道76号は治承四年(1180)10月に平泉から鎌倉を目指した義経が通り、文治五年(1189)7月 には奥州藤原氏討伐に向う頼朝が大軍を率いて通った道。「境の明神」の方は元禄二年(1689)4月に「奥の細道」を辿る芭蕉が通っている。ここまで来たら両地点とも素通りはできないね。
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  ※境の明神: 栃木側の 玉津島神社(サイト内画像)と福島側の住吉神社が県境に並んでいる。ここでは
両方を参拝するのが礼儀と伝わっており、季節には途中の桜並木が見事である。
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東山道伊王野は栃木県最北端の駅で、蕎麦粉を挽く大きな二連水車が眼を惹く。すぐ横の三蔵川には川魚の産卵場所が整備され、春先には繁殖風景も観察できる。北上する二本の道は両方とも広くないが大型車は10km西を並行する国道4号と東北道の利用が多いため、特に混むことはない。
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ここの蕎麦が特に美味だとは(もちろん個人的に)思わないが著名な蕎麦処として人気が高く、休日の昼前後は駐車場の空き待ちや食堂の空席待ちの列ができる例が珍しくない。特に観光シーズンの立ち寄りは避けるのが無難だろう。駅の裏手にサブ駐車場が完成して幾分かの混雑緩和になっているらしい。

基本データ

那須郡那須町大字伊王野459 0287-75-0577  休業:1/1〜1/3  国道294号沿  日本橋から一般道で 164km

リンク先
近くの駅は
駐車場

公称大型車7台・普通車62台、収容力はもう少し高いような気がするが...観光シーズンの昼前後は蕎麦目当ての客でかなり混雑する。周辺に路駐できる場所も多少あり。

騒 音

夜間は静寂に包まれ、駐車場の何処でも落ち着いてP泊可能。右奥の緑地ならキャンプ気分も味わえる。

物 販

8時半〜17時。農産品と麺類が主で種類も豊富、買い物客も多い。茨城方面の駅に比べると価格はやや高め。

食事処

「水車館」は11〜16時、地粉を使った蕎麦が売り物で休日の昼前後には行列ができる。落ち着いて味わえる雰囲気はない。
  メニューなど詳細はオリジナルサイトで確認を。
水車館の横に和食処「あんず館」が開いた。選択肢が増えたのは有難い。メニューなど詳細はオリジナルサイトで確認を。

軽 食

屋外のカプセルハウスは8時半〜17時。飲物やアイスの他に焼きそば・ホットドッグ・揚げもちなどを扱っている。

休憩施設

8時半〜17時、山車などが展示されている。比較的狭くて場所も奥まっているため利用者は少ない。

トイレ施設

別棟のトイレは施設も管理状態も普通、営業中は案内所のトイレも使える。どちらもウォシュレット設備なし。

温浴施設

施設なし。周辺にも手頃な湯がないため、道の駅では立ち寄り温泉を検討しているらしい。早く出来ると良いが...
県道27号経由で南10kmの黒羽運動公園隣に大田原市営の五峰の湯、10〜21時(受付は20時)・月曜と第4火曜と12/29〜
  1/1休、露天・サウナ・食堂あり、500円。

犬の意見

国道以外は通過車両が少ないため散歩場所には不自由しない。三蔵川沿いや畑の間に延びる農道も利用できる。

近隣の見所

東山道や旧陸羽街道沿いに義経伝説や中世の史跡が点在。「伊王野周辺のガイド」を参考にして周辺を歩くと良い。
14km北の福島県、 白河の関跡(サイト内リンク・別窓)と周辺の史跡が旧東山道沿いに残る。是非とも立ち寄ろう。

P泊する時の
総合評価
 評価は ★★★★★★   静かで快適なP泊ができるが、駅裏のサブP(砂利敷き)なら更に落ち着ける。


     

        左: メイン駐車場への進入路は国道294号がカーブする頂点にあるため、特に右折で白河方面に出る場合には充分に注意が必要だ。
        中: 三蔵川と反対側から駐車場に入る側面道路から撮影した駐車場の風景。混雑時にはこの道路からサブ駐車場に入ると良い。
        右: 二連水車の下を流れる三蔵川には川魚(鮎か鮠)の産卵床が設けられている。暖かな日には子供の水遊び程度はできそうだ。


     

        左: 側面道路からの駐車場入り口部分。緑地手前を右に入る車路がサブ駐車場に入るルート。少し狭いから対向車には注意したい。
        中: こちらは三蔵川に近いメイン出入口から見た駐車場風景。ブロックを敷き詰めたアプローチ部分は左奥の軽食店舗まで続いている。
        右: メイン駅舎の右手に続く軽食コーナー「茶屋」。メインはソフトクリームだが季節により餃子やタイヤキ・けんちん汁なども扱っている。


     

        左: 軽食コーナーに続く自販機コーナーには頑丈な構造の屋根が設けてある。ガーデンテーブルが数台置いてあるのは嬉しい配慮だ。
        中: 自販機の横、サブ駐車場に入る車路に面した緑地。駐車を兼ねて休憩したい気持ちは判るが、車を乗り入れはルールに違反する。
        右: メインの入り口に戻って、すぐ左手が別棟のトイレ。その先に食事処「水車館」と、産直野菜以外の商品を扱う物産館が別棟で続く。


     

        左: トイレの管理は良く行き届いている。2008年の再訪時点ではウォシュレット設備なし、寒さの厳しい地域なのでこれは改善して欲しい。
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        中: 食事処「水車館」の前には混雑対応に数台のテントが設置してある。屋外のテントで蕎麦を食べるなんて尋常な食事とは思えないけれど。
奥に見える建物は蕎麦打ち体験施設、1セット4人前で3240円プラス試食は一人220円。一人当たり:約860円ですか。
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        右: 「水車館」のすぐ裏にはテーブルとベンチ。トイレの横なので雰囲気は良くないが、大きな二連水車が廻っている様子が眺められる。


     

        左: 御飯物や一品料理・うどんも扱っているが注文は圧倒的に蕎麦が多い。もり600円〜天ざる1080円、テントで食べろって言われたら
私なら「ふざけるな!」って怒鳴っちゃうね。確かに地粉100%で悪くはないが、満足出来るほどのレベルじゃない。「駅蕎麦」なら兎も角、タレと
歯応えと雰囲気で食べるのが蕎麦の常識だもの。その意味で推薦は絶対にしないけど、念のため詳しいメニューはこちらで。
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        中: 左の奥が「伊王野まつり伝承館」、手前の右手が人気の高い地場野菜類を直売しているメイン駅舎で、価格もまぁまぁ安い部類に入る。
        右:5野菜売り場からパンフレット類が置いてある回廊を通って「伊王野まつり伝承館」へ。静かな一角なのだが回遊する観光客は皆無に近い。


     

        左&中: 伊王野温泉神社の例大祭11月2日と3日)で引き廻す山車が二基飾ってある。創建は鎌倉時代中期、旧街道(県道28〜76号)から
約1km入った静かな木立の奥、風情のある社殿だよ。祭礼は江戸中期に始まったと伝わる県の無形文化財だ。
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        右: 物産館の内部は蕎麦粉や山菜など特に珍しくもない地場産品と、メインの季節野菜が少々。主力の農産品は屋外売場で展開している。


     

        左: 手作りの弁当や蒸しパン・生菓子や餅類は豊富に並んでいる。この辺はどこの道の駅でも売っているし価格も特に安くはない。
        中: 夕刻が近かったため屋外の野菜売場は品薄で開店休業に近かった。価格はやや安め、那須塩原から黒磯周辺の客がメインだろうか。
        右: 国道側から見た二連水車と蕎麦処の後姿。三蔵川の水をポンプで汲み上げて水車を回し、池を経て川に落す仕組みになっている。


     

        左: 道の駅のシンボル・蕎麦を挽く大きな二連水車。大きい方は直径12mで小さい方は5.6m、実働の水車としては屈指のサイズらしい。
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        中: 水車のシャフトが直径2mの石臼を回し地元で栽培した蕎麦の実を挽く仕組み。石臼は熱を持たないため粉の変質を防ぐ。専門店では
結構使っているけど、余程のプロじゃないと味の違いなど判らないだろうと思う。
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        右: 09年9月、三蔵川沿いの畑では蕎麦の花(赤い花の品種もある)が満開だった。あと2ヶ月も過ぎれば香りの高い新蕎麦のシーズンだ。